ホホグロギンポ
【沖縄本島のタイドプールで撮影した ホホグロギンポ の水中写真】
今年に入ってから、電子部品や半導体の業界が上向いている感じで株価も上々の出来ではないだろうか。
自動車やスマートフォン、ゲーム業界が活況になってきていることや、大きな円高の影響もないことがその理由だが、モノづくり日本が世界の中で再び浮揚してくれると嬉しい。
住むと分かるが、沖縄本島にはこういった精密機器の企業が皆無に等しく、期間限定で本州へ出稼ぎに行き、沖縄に帰って来ては失業手当をもらうという生活を半年ごとに繰り返している若者をよく見かける。
ご当地にもそういった雇用の場があると良いのだが、原料の産地でもない離島で製造すると、そもそも論で広大な用地面積を確保出来ないことや、本来必要のない海上輸送コストが原価に乗る事、精密機器の製造に必要な超純水を賄えるほどの潤沢な水源を持ち合わせていないので実現性は低い。
滋賀県や愛知県、北海道に沢山あるのはそういった条件が合致しており、理にかなっているため。
沖縄本島の優占種 ホホグロギンポ
ホホグロギンポ は、サンゴ礁域の岩礁性海岸や タイドプール で見かける イソギンポ科 の仲間で、沖縄本島 の 西海岸 では普通に見かけるので、 優占種 と思って間違いないと思う。
雄個体は、頭部に冠状の皮弁を持ち、見た目は仮面ライダーそのもの。
しょっちゅう、水面を見上げているので、アイキャッチ画像の様な写真は容易に撮影することができる。

濃色になるシーンも多く見ることができるが、背鰭まで濃紺になるので、撮影すると写真映えしてくれる。しかも常に笑顔。
こういう人、時々居るよね。

もう一度、水面を見上げているシーンを引きで撮影。体色は少し淡くなってきている。

また濃い色合いになってきたので、お顔を拝見。

こんな感じの死サンゴ片やガレの辺りでウロウロしている。広いタイドプールでも大きく場所を変える事はないので、おそらく縄張りを持っているのではないかと思っている。

コチラは、雄の平常時の写真。
濃色の時と、背鰭の模様がまったく異なるが、冠状皮弁と尾鰭に散在する白い斑点で雄であることが分かる。

もう一丁、雄の写真を。平常時より少し濃色になっており、背鰭の色合いも一つ前の写真とは異なっているように見える。

そして、ココからは ホホグロギンポ の 雌 の写真。
顔つきは雄と同じだが、冠状皮弁がなく、尾鰭にも白い斑点は散在していない。

コチラも ホホグロギンポ 雌。
ややピントが甘いが、背鰭だけでなく臀鰭もブワッと広げているので貼っておこう。
向こう側も雌個体なので、もしかしたらこの周りにイケメン雄個体が居て、アピールしていたのかも知れない。

最後は、ホホグロギンポ の 幼魚。
おチビちゃんでありながらも、頭部や体側の模様は親と同じ。
他人事(他魚事)ながら、子を持つ親としてはスクスク育って欲しいと願うばかり。

写真の羅列で、 ホホグロギンポ 祭りのようになったな。
ホホグロギンポ の外観特徴
・雄 は、体側に多くの褐色縦線があり、その後端は 背鰭 の欠刻をはるかに超える
・雄 の背鰭軟条部には、多くの細い暗色斜線がある
・雄 の頭部には 冠状皮弁 がある
・雄 の尾鰭と尾柄部には、白色斑点 が散在する
・雌 は、体側に褐色または暗色の縦線がない
・雌 の頭部には、 冠状皮弁 がない
ホホグロギンポ の分布
ホホグロギンポ は、和歌山県白浜、高知県横浪半島、屋久島、種子島、琉球列島;台湾北東部・東部・南部、澎湖諸島、西太平洋の熱帯域からの報告がある。
和名 : ホホグロギンポ ( スズキ目 / イソギンポ科 / ハナカエルウオ属 )
学名 : Blenniella bilitonensis
撮影場所 : 沖縄本島 西海岸側 タイドプール
撮影水深 : -0.2m
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