ハシナガベラ
沖縄本島のダイビングで撮影したハシナガベラの水中写真
イギリスのニュースで、ICチップが軍事目的から医療目的に転用されるという素晴らしい報道があった。
これまでの目的は毒ガス検知だったが、これからは呼気に含まれる化学物質を検知して病気の早期発見を行い、2年後の実用化を目指しているとのこと。
同様に軍事技術が民間へとスピンオフしたものでは、我々が普段からお世話になっているインターネットや携帯電話、カーナビやスマホに積載されているGPS、果ては缶詰や原子炉など平和的な目的へと変わったものが随分あるな。
スキューバダイビングもそうだったと思う。
沖縄本島のダイビングで撮影したハシナガベラの水中写真。
写真(上)が体長6cm程度の成魚で、写真(下)が体長3cm程度の幼魚となる。
サンゴ礁域や岩礁域の壁面に開いている無数の穴を覗いていたり、オーバーハング下の暗い場所で時々出会うベラの仲間。
水中ライトで照らすと、フェードアウトするようにスーッと穴の奥に消えていくので時として撮影し難く感じる生物の一つ。
「山渓ハンディ図鑑13 日本の海水魚」では、やや稀種として案内されている。
ハシナガベラの外観特徴
ハシナガベラは吻が尖る。また成魚・幼魚に関係なく尾柄部と腹鰭の縁にラインがあること。また背鰭と臀鰭の後端に白色で囲まれた黒い眼状斑があることで区別可能。
また、頭部背面の鱗は眼の前方まで及ぶ。
ハシナガベラの分布
ハシナガベラは、八丈島、屋久島、八重山諸島~台湾、インド-太平洋(ハワイ諸島、イースター島を除く)での観察記録がある。
和名 : ハシナガベラ(スズキ目ベラ科ハシナガベラ属)
学名 : Wetmorella nigropinnata
撮影日 : (写真上)2011年5月1日 (写真上)2010年5月30日
撮影場所 : 沖縄本島西海岸
撮影水深 : -8m