ミナミゴンズイ
【沖縄本島のダイビングで撮影したミナミゴンズイの水中写真】
いつも以上にレンタカーの台数が多いように感じる沖縄本島。
観光地も道路も混雑しており、さすがに3連休といった様相を呈している。
そう言えば子供の遊び場を横切った際に、お孫さんと遊びに来られている仲井真(前)沖縄県知事を見かけた。
ミナミゴンズイ(南権瑞)
本日の水中写真は、ミナミゴンズイ。
群れながらまるでキャタピラのように移動をしつつ、順繰りに砂に顔を突っ込む様子はダイバーなら見たことがあるという人も多いだろう。
海外では、珊瑚礁のナマズとも呼ばれ、coral catfihなどとも呼ばれている。
温帯域から亜熱帯域まで、普通に観察することができるゴンズイだが、従来は1種類とされていたものが、少なくとも2種類に分類されることが確認され、2008年には主に本州で見られるゴンズイ、沖縄諸島など南方の海で見られるミナミゴンズイに分けられ、学名も次の通り分類が行われた。
(旧) ゴンズイ → Plotosus lineatus
(新) ゴンズイ → Plotosus japonicus
(新) ミナミゴンズイ → Plotosus lineatus
外観や写真同定での判別は難しいということなので、一般的には生息地で呼び分けられることになる。
どうしても外観で分類したいということであれば、書籍に記載されている分類形質は次の通りである。
頭を左に向けて寝かせた際に、尾鰭背部側起部と臀鰭起部が体長の3.1%前後ならゴンズイ、7.1%前後ならミナミゴンズイ。
第一鰓弓の鰓耙数が23~35であればゴンズイ、27~31ならばミナミゴンズイとなる。
房総半島南端~九州南岸の太平洋沿岸、能登半島、九州西岸ならばゴンズイ、沖縄島以南の琉球列島(稀に日向灘)ならばミナミゴンズイとされている。
また、能登半島以南の日本海沿岸については、未研究とされている。
どちらの種類にしても、背ビレと胸ビレの第一棘には毒があり、体質によっては刺されると死に至ることもあるので注意が必要だ。またこの毒はゴンズイが死んでいたとしても有毒のままなので、触ろうとしないほうが賢明だろう。
一方では「クリーナー」としても認められており、伊豆ではミギマキの体ををクリーニングしている様子も撮影されている。
ゴンズイというユニークな和名の由来は、牛頭魚、屑(ゴンズリ)から転訛していき、屑魚(ゴンズイ)となったのではないかとされている。権瑞は当て字。
ミナミゴンズイの外観特徴
先述の通り。
ミナミゴンズイの分布
ミナミゴンズイは、沖縄島以南の琉球列島、インド-西太平洋からの報告がある。(稀に日向灘)
和名 : ミナミゴンズイ(ナマズ目ゴンズイ科ゴンズイ属)
学名 : Plotosus lineatus
撮影日 : 2008年10月13日
撮影場所 : 沖縄本島西海岸
撮影水深 : -19m